名詞
名詞の前に置く冠詞
a / an / the
説明
冠詞の a / an / the は、名詞がどのものを指すかを示します。聞き手が対象を特定できるかと、名詞の数え方に注目します。
「ある1冊の本」は a book、相手もどの本か分かる「その本」は the book のように表します。初めて話題に出すものでも、状況からどれか分かれば the を使えます。
特定しない単数の可算名詞には a / an、特定できるものには単数・複数・不可算のいずれでも the を使えます。複数名詞や不可算名詞を特定せずに述べるときは、冠詞を付けない形も使います。
a と an は直後の単語の発音で決めます。母音の音なら an、子音の音なら a です。
my / this などを名詞の前に置く?
選ぶ形:- 置く → 冠詞を重ねない
- 置かない → 手順2へ進む
相手がどの名詞か特定できる?
選ぶ形:- 分かる → the + 名詞
- 分からない → 手順3へ進む
数えられる単数名詞?
選ぶ形:- はい → a / an + 単数の可算名詞
- いいえ → 冠詞なしや some などを使う
a / an を選んだら、後ろは母音の音?
選ぶ形:- 母音の音 → an
- 子音の音 → a
book / water などの普通名詞は、特定できるか、数えられる単数か、後ろがどの音で始まるかという順序でまとめて判断します。
固有名詞や play the piano / go to school などは、この順序だけでは決まりません。名前や表現の種類ごとのまとまりとして、後のセクションで分けて確認します。
今回のゴール
- a / an・the・無冠詞を「不特定・特定・種類全体」の判断軸で使い分けるルールを理解する
- a と an の選び方は綴りでなく後ろの単語の発音で決まることを理解する
- the を使う場面(既出・唯一・楽器・方角など)のルールを理解する
- 冠詞を付けない場面(食事名・スポーツ名・固有名詞・施設の目的など)のルールを理解する
冠詞の使い分け
a / an・the・無冠詞を「不特定・特定・種類全体」の判断軸で使い分けるルールを理解する
冠詞は、名詞が不特定か特定かで使い分けます。選択肢は a / an・the・無冠詞の3つです。聞き手がどれか特定できない、1つの数えられる名詞には a / an、お互いにどれか分かるものには the を使います。複数の名詞や数えない名詞で種類全体を指すときは、冠詞を付けません。
初めて紹介する1冊の本には a book、前に紹介した同じ本には the book を使う、という流れが基本です。初出かどうかは手がかりの1つです。 初めて言う Open the door, please. でも、どのドアを開けるか相手に分かれば the を使います。 逆に、同じ単語が再び出ても別のものを指すなら a / an を使えます。
- 特定しない1つ
- a / an + 単数の可算名詞
- 特定できるもの
- the + 単数名詞・複数名詞・不可算名詞
- 種類全体を表す基本の形
- 冠詞なし + 複数名詞・不可算名詞
不特定・特定・種類全体で冠詞を選ぶ
I have a book.
- 私は本を1冊持っています。
I bought a book. The book is on my desk.
- 本を1冊買いました。その本は私の机の上にあります。
I like books.
- 私は本が好きです。
よくある間違い
the my bag
基本の形
my bag
the は「どのものか特定する」語ですが、my / your / his なども所有者を特定します。my bag だけで特定できるので、the は付けません。
名詞の前で冠詞を使うかどうかを考えるとき、基本の選択肢は何ですか。
a と an の選び方
a と an の選び方は綴りでなく後ろの単語の発音で決まることを理解する
a と an の使い分けは、綴りではなく発音で決まります。母音の音で始まる単語には an、子音の音で始まる単語には a を使います。an hour は h を発音しないため、母音の音で始まります。一方、a university の最初は「ユ」に当たる子音 /j/ です。そのため、綴りが u で始まっていても a を使います。
名詞の前に形容詞があれば、その形容詞の最初の音で決めます。a book に old を付けると an old book になります。
綴りではなく最初の音で a / an を選ぶ
An hour is 60 minutes.
- 1時間は60分です。
She is a university student.
- 彼女は大学生です。
An elephant is big.
- ゾウは大きいです。
よくある間違い
a hour
基本の形
an hour
a / an は「発音」で判断します。hour は母音の音から始まるので an hour です。university は子音の音で始まるので a university です。
「an elephant」で an を使うのはなぜですか。
the を使う場面
the を使う場面(既出・唯一・楽器・方角など)のルールを理解する
the は、話し手と聞き手の間で「どれか」が分かるものに使います。世界に一つしかないものとして共有されている太陽や月、前に話題に出た同じものが代表例です。 また、その場にあるドアのように、状況からどれか分かるものにも使います。 play the piano のように、慣用的に the を使う表現もあります。
特定できるものと慣用表現に the を使う
The sun rises in the east.
- 太陽は東から昇ります。
She plays the piano every day.
- 彼女は毎日ピアノを弾きます。
I have a cat. The cat is cute.
- 私は猫を飼っています。その猫はかわいいです。
楽器を演奏するというときの冠詞は何ですか。
冠詞を付けない場面
冠詞を付けない場面(食事名・スポーツ名・固有名詞・施設の目的など)のルールを理解する
複数の名詞や、water のように 1 つ 2 つと数えない名詞で種類全体を述べるときは無冠詞が基本です。have breakfast / play soccer のような表現や、多くの固有名詞も冠詞なしで使います。go to school のような形は表現ごとに覚えます。
無冠詞は種類全体だけに限りません。I bought books yesterday. は「昨日本を買った」という具体的な出来事ですが、どの本かを特定していないので冠詞を付けていません。
種類全体と school の使い方を比べる
I like apples.
- 私はリンゴが好きです。
She goes to school every day.
- 彼女は毎日学校に行きます。
She went to the school to meet her son's teacher.
- 彼女は息子の先生に会うために、その学校へ行きました。
食事名・スポーツ名では冠詞を置かない
I have breakfast every day.
- 私は毎日朝食を食べます。
He plays soccer.
- 彼はサッカーをします。
よくある間違い
the Mount Fuji
基本の形
Mount Fuji
1つの山の名前である Mount Fuji には、通常 the を付けません。
一方、山脈は the Alps、川や海は the Nile / the Pacific のように the を使うのが基本です。固有名詞でも種類によって形が変わります。
よくある間違い
I like a apples.
基本の形
I like apples.
apples のように複数の形になっている名詞には a を付けません。「リンゴが好き」のように『種類全体』を指すときは冠詞なしのままで使います。
「She goes to school every day.」で school に冠詞がないのはなぜですか。
まとめ
- a / an・the・無冠詞を「不特定・特定・種類全体」の判断軸で使い分けるルールを理解する
- a と an の選び方は綴りでなく後ろの単語の発音で決まることを理解する
- the を使う場面(既出・唯一・楽器・方角など)のルールを理解する
- 冠詞を付けない場面(食事名・スポーツ名・固有名詞・施設の目的など)のルールを理解する